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代金を支払わない顧客への対応をどのようにすればよいでしょうか?

「代金を支払わない顧客への対応をどのようにすればよいでしょうか?」

□相談□

2015年4月にコンサルタント業務の契約を行いました。分割希望でしたので、月末税込1万ずつのお支払いで契約しています。
ところが、9月から催促のご連絡や督促状を送っても、お支払い頂けません。
クライアント様は働いており、お給料もきちんともらっているうえ、私生活ではハロウィンパーティーに出席していたりと、払えない状況ではないようです。

今回は、あまりにもお支払い滞納が続いているため、
(1)お給料差押えか、または、
(2)契約解除をし、残額5万円分+利子をお支払い頂きたいのです。

既に再三の催促、督促状の送付もしているので、すぐにでも対処したいです。
ただ、額が額のため、弁護士さんに頼まず、自身で、かつ最小限コストで解決したく思います。どうぞ宜しくお願い致します。
(20代:女性)
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□回答□

まず、今回のご相談内容のようにコンサルタント業務の提供ということであれば、ひとつの契約となります。
詳細なコンサルタント内容がわかりかねるため確定的なことは申し上げられませんが、「委託者であるクライアントが(法律行為以外の)事務を委託する」という意味で、準委任契約(民法656条)、もしくは「コンサルタントという仕事の完成」を提供するという意味で請負契約(民法632条)に分類されるものだと考えられます。

いずれの契約類型においても、料金の支払いはクライアント側の債務(果たさなければならない義務)となります。そして、当初の取り決め通りに債務を履行しないのであれば、債務不履行に基づく損害賠償請求が可能です(民法415条、416条)。

債務不履行に基づく損害賠償請求をした場合、認められれば法定の利息も合わせて請求できます(民法404条、419条、商法514条参照。商行為と認められれば年6分、そうでなければ年5分)。
また、相当の期間を定めて支払いを請求し、その期間内に支払われなかったときは、契約の解除もできるものと思われます(民法541条参照)。

請求に当たっては、月の支払いが1万円と少額であり、これが積みあがったとしても10万円程度ということであれば、「少額訴訟」が選択すべき手法ではないかと思われます
(少額訴訟についての参考:
http://www.courts.go.jp/saiban/syurui_minzi/minzi_04_02_02/)。

これは、60万円以下の金銭支払いを求める訴訟において選択できる手法です。原則として1回の審理で紛争を解決する手続きとなっており、訴訟費用なども通常の訴訟と比較するとずいぶん割安です。

訴訟に勝利した場合、少額訴訟の判決をもとにして、給料や預金などに対しての強制執行(差し押さえ)も可能です。
独力で少額訴訟を選択し、手続きをすすめ、訴訟に勝利すれば、ご相談者様が希望されている差し押さえや利息の獲得などができるものと思われます。

出典 「知らなきゃ損する!面白法律講座 2015年12月14日 第773号」

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