是正勧告を受けたら何をすべきか|対応手順と是正報告書の書き方を社労士が解説
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【労働基準監督署・是正勧告】
~ 届いた書類を前に、何をすべきか迷っているあなたへ ~
労働基準監督官から「是正勧告書」を手渡された——。その瞬間、多くの経営者が「これって罰則があるの?」「無視したらどうなる?」と不安になります。
結論から言うと、是正勧告は逮捕や罰金の手前の「行政指導」です。ただし、無視したり、対応が遅れたりすると、一気に「送検(刑事手続き)」に進むケースもあります。
この記事では、是正勧告を受けた後にやるべきこと・やってはいけないことを、社労士の立場から具体的にお伝えします。
⚠ 絶対にやってはいけないこと
是正勧告書を受け取ったまま放置すること。「見なかったことにしよう」は最も危険な選択です。期限内に「是正報告書」を提出しなければ、再調査・送検リスクが高まります。
是正勧告は、労働基準監督官が会社に立ち入り調査(臨検)を行った結果、労働基準法等の違反が認められた場合に交付される行政指導文書です。刑事処罰ではなく、あくまで「直してください」という行政上の指示です。
| 書類の種類 | 内容・重さ | 対応期限 |
|---|---|---|
| 是正勧告書 | 違反事実を記載した行政指導。法的拘束力はないが、無視は厳禁 | 通常2〜4週間(記載あり) |
| 指導票 | 違反ではなく「改善が望ましい」事項。是正勧告より軽い | 任意(ただし報告推奨) |
| 是正報告書 | 是正勧告への回答。会社が「こう対応した」と提出する書類 | 勧告書に記載の期日まで |
是正勧告書を受け取った段階では、まだ刑事罰は科されていません。是正報告書を期限内に提出し、きちんと対応すれば、多くのケースで調査は完結します。重要なのは「誠実な初動対応」です。
期限内に是正報告書を提出するまでの流れを整理します。
-
是正勧告書の内容を正確に読む
何条のどの違反か、違反事実の具体的な内容(未払い残業代の期間・金額など)を把握します。複数の指摘事項が記載されている場合は、優先順位をつけて整理します。 -
証拠資料・記録を収集する
タイムカード・給与台帳・就業規則・雇用契約書など、指摘事項に関連する書類をすべて手元に集めます。この段階で「記録がない」「把握できていない」ことに気づくケースも多いです。 -
是正措置の内容を決める
未払い残業代の支払い・就業規則の改定・三六協定の締結など、各違反事項に対して「いつまでに・何をするか」を具体的に決めます。従業員への説明・合意が必要な場合は並行して進めます。 -
是正報告書を作成する
書式は指定されていません(任意書式でOK)。「是正措置の内容」「実施日」「添付書類」を明記します。作成のポイントは次のセクションで詳しく説明します。 -
期限内に労働基準監督署へ提出する
提出先は調査を行った労働基準監督署です。郵送・持参のどちらでも可です。提出後、監督官から追加質問や再調査の連絡が来る場合があります。
- 会社名・代表者名・提出日
- 是正勧告書の交付日・文書番号
- 各指摘事項ごとの「是正措置の内容」
- 是正を実施した日(または実施予定日)
- 添付書類の一覧(改定後の就業規則、支払証明など)
「残業代の未払いについては、今後適切に対応してまいります。」
「2026年9月分の残業代未払い分として、従業員○名に合計○○万円を2026年10月31日に支給済みです。証拠として振込明細書を添付します。また、今後の再発防止のため、給与計算ソフトにより時間外労働時間を毎月確認する体制を構築しました。」
提出後に監督官から連絡が来た場合
「資料が不足している」「内容に不明点がある」という問い合わせは珍しくありません。速やかに対応し、補足資料を提出してください。連絡を無視したり、返答を先延ばしにしたりすると、再調査・送検のリスクが高まります。
是正勧告は行政指導であり、提出義務を定めた法律はありません。しかし現実には、是正報告書を提出しなかった場合、次のステップに進む可能性があります。
| 段階 | 具体的な動き |
|---|---|
| 再調査(再臨検) | 是正報告書の未提出または内容不十分な場合、監督官が再度立ち入り調査を行う |
| 司法捜査(送検) | 悪質性・反復性が認められると、労働基準法違反で検察庁に書類送検される |
| 起訴・罰金 | 残業代未払いは6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金(労基法第119条) |
| 企業名公表 | 送検された場合、厚生労働省・都道府県労働局が企業名・違反内容を公表するケースがある |
初回の是正勧告で送検まで進むケースは、相当に悪質・反復的な違反に限られます。誠実に対応し、期限内に是正報告書を提出すれば、大半のケースはそこで完結します。「払えないから放置する」ではなく、「払える範囲で誠意を見せる」対応が大切です。
- 未払い期間・対象者・金額を正確に計算する(過去2年分が遡及対象)
- 従業員全員分を確認し、支払いスケジュールを決める
- 支払い後、振込明細書を是正報告書に添付する
- 再発防止策として、打刻システムの導入・給与計算ルールの文書化を行う
- 労使間で三六協定(時間外・休日労働に関する協定)を締結する
- 所轄の労働基準監督署に届け出る(届出なしでは効力なし)
- 過半数代表者の選出手続きが適正であることを確認する
- 法定記載事項(始業・終業時刻、休日、賃金計算方法等)をすべて網羅した就業規則を作成する
- 労働者代表の意見書を添付し、労働基準監督署に届け出る
- 従業員が閲覧できる場所に備え付けるか、電子的に周知する
- 法定記載事項(氏名・性別・賃金計算期間・労働時間数・賃金額等)が揃っているか確認する
- 不足事項を補完し、以降は毎月正確に記録・保管する(保存義務:5年)

是正勧告への対応は、法律知識と書類作成スキルの両方が必要です。「自分でやろうとしたが、何を書けばいいかわからない」「是正措置の金額計算が複雑で手が止まった」というご相談を毎年いただきます。
- 是正勧告書の内容を正確に読み解き、優先順位をつけてアドバイス
- 未払い残業代の正確な計算(時間外・深夜・休日割増を含む)
- 是正報告書の作成・提出の代行
- 監督官とのやり取りを代行(窓口一本化でストレス軽減)
- 再発防止のための就業規則整備・三六協定締結サポート
- 顧問契約で次回の呼び出しリスクを継続的に低減
是正報告書の内容・未払い計算・再発防止策まで、社労士が一緒に確認します。
| プラン | 内容 | 料金(税込) |
|---|---|---|
| ライト | 是正勧告書の読み解き・対応方針のご説明 | 22,000円 |
| スタンダード | 是正報告書の作成サポート・提出前チェック | 33,000円 |
| フル | 是正報告書の作成〜提出代行・監督署対応まで一括 | 55,000円 |
月〜水は夜21時まで対応 / 土日もご相談可 / 全国対応(オンラインOK)
是正勧告書の内容・対応方針・是正報告書の作成など、お気軽にお問い合わせください。


